偏光サングラスのフラッシュミラーレンズは、バキバキ割れる!
これさえ知っていれば、ミラーレンズが長持ちする。

夏場の定番であるフラッシュミラーの偏光サングラス
偏光サングラスの平均寿命が約2年に対し、ミラーレンズはその寿命は短い。
下手をすると、たった1日でミラーレンズがバキバキ割れてしまう。

「えー!衝撃が無くてもミラーレンズが割れる?」

正確には、ミラーレンズそのものが割れるのではなくミラーコーティングが割れてしまう。
偏光サングラスのレンズ素材は、有機物です。
一方で、ミラーコーティングは無機物です。

無機物は、日常レベルの熱で伸縮はほとんど発生しません。
それに対し有機物は、日常レベルの熱でも伸縮します。
つまり、この伸縮する温度差によりコーティング膜が引き裂かれてミラー膜が割れてしまいます。

偏光レンズと同じく、熱から守ってあげると長持ちするのか!

ミラーレンズ膜のクラック実験


偏光サングラスのミラーがどのように割れてしまうのか、具体的な実験でご紹介します。
まず、上記写真は伸縮性のあるゴム素材に黒マジックで表面を塗っております。
伸びるゴム素材を有機物である偏光レンズ、伸びない黒マジックインクを無機物のミラー膜で例えます。

厳密にマジックインクは有機物ですが、あくまで実験での例として表現しております。
偏光レンズに熱が加わると、その熱によってレンズが膨張し伸び始めます。
この温度上昇により、偏光レンズが伸びる状態をゴムの両端を引っ張って再現します。

いかがでしょうか。
偏光レンズが熱によって伸びると、ミラーコーティング膜にクラックが生じました。
これは熱が加わっても、ミラー膜は伸びないため部分部分で裂けてしまいます。
つまり、偏光サングラスは熱が弱点だがミラー仕様だと更に熱に弱くなります。

ミラーレンズが割れると目に悪い


偏光レンズのミラー膜が割れていると、眼にあまり良くありません。
例えるなら、車のフロントガラスに黒フィルムと透明フィルムを交互に張り付けているようなものです。
つまり、透明フィルムがミラー裂け目であり、黒フィルムがミラー部分です。

こうなってしまうと、一部では光が強く、また一部では弱い光が入り混じって目に侵入してきます。
想像すると目に良くない事が理解できると思います。
しかたがって、偏光サングラスのフラッシュミラー仕様は熱が溜まる場所での保管は避けてください。

ミラーレンズ仕様の購入は注意!


偏光サングラスのミラー膜は、通常偏光レンズよりも寿命が短い事が理解できたと思います。
しかし、偏光サングラスの取扱店でもこの事実はあまり知られていません。
通常レンズと同じように、ミラー偏光サングラスを店頭展示している場合があります。

光を直接受けてしまう場所に展示されていた場合は、劣化が進んでミラーが裂け始めます。
そうなると、買った瞬間からミラーが割れているレンズを手にしてしまうことになります。
必ず、購入時は展示品ではなく光の浴びていない在庫から商品を出してもらいましょう。

ミラーレンズは、光にも注意!


偏光レンズのミラー膜は、光にも弱いです。
厳密には、長時間強い光を浴びる事が苦手です。
夏場の炎天下では、ミラーサングラスをかけている方を多くみかけます。

通常使用で炎天下の中を行動する分には、特に問題はございません。
要注意すべき事は、ミラー偏光サングラスを外す時です。
炎天下の中、直射日光の当たる場所に長時間ミラー偏光サングラスを置いてしまう失敗。

真夏の太陽の光は、強烈です。
数十分も全く同じ個所に太陽光を浴び続けると、熱くなる経験をしたことが無いでしょうか。
ミラー偏光サングラスも同じで、直射日光に長時間ミラー膜を当て続けるとレンズ膨張が始まります。
当然、実験のようにミラー膜は伸びませんのでミラーが裂けてクラックが生じます。

ミラーレンズが割れないように日陰に置く


偏光レンズのミラー膜が、熱と強い光に弱いことが理解できたと思います。
夏場に限らず、ミラー偏光サングラスを外してどこかへ置くときは、必ず日陰に置いてください。
日陰や温度が低い場所であれば、レンズが膨脹しないのでミラー膜が割れにくくなります。

まとめ

  • ミラーレンズは、熱でバキバキ割れる
  • 保管場所を間違えると、たった1日でミラーが裂ける
  • 割れたミラーレンズを使用すると目に良くない
  • フラッシュミラーレンズは必ず日陰で保管する